サントリーウイスキー100周年会見レポート

  1. HOME >
  2. >

サントリーウイスキー100周年会見レポート

100年。1世紀。

現代医学ではまだまだそれだけ生きられる人は多くないはずで、それだけの年月に様々な人間が関わってきた歴史がある。

それがサントリーウイスキーの歩んできた100年なんじゃないだろうか。

 

今回は「サントリーウイスキー100周年会見レポート」と題し、1923年に山崎蒸留所から始まって、2023年に100周年を迎えたサントリーの記念会見についてまとめていこうと思う。

ハイボールを日本のソウルドリンクに!サントリーが次の100年に思うこと

ウイスキーの歴史は100年だが、サントリーの創業自体はもっと前の1899年にまでさかのぼり、当時は鳥井商店として鳥井信治郎が創業した。

1907年発売の赤玉ポートワインの大ヒットにより今日の基盤を築いた後、1923年に山崎蒸留所の建設に着手。

「日本で“本格・本物”のウイスキーをつくりたい」という強い意志を持ち、満を持して1929年に本格国産ウイスキー白札を発売するも当時はまったく鳴かず飛ばずだった。

しかしその失敗を糧に1937年「角瓶」を発売。
こちらは現在でも愛されるロングセラーのウイスキーとなった。

100年の間日本人の味覚や好みに寄り添い、その美味しさを追求してきた歴史を本当にざっくりまとめたのがこちらの図である。

2003年の山崎12年を契機に華々しい受賞歴があるが、ウイスキー自体がそもそも出来上がりに時間がかかるため、それまではひたすらに仕込みの日々だったんじゃないだろうか。

紆余曲折がありながら、日本はもちろん世界にも認められたサントリーのウイスキー。

 

次の100年に向けて掲げる2つのキーワードは「品質向上」「需要創造」

限りなくシンプルに表現しているが、根源にあるのはどこまでも創業者である鳥井信治郎の信念。

もう少しかみ砕くと「世界に認められる本物の洋酒を追求する」ことと、「日本での洋酒文化の浸透」となるんじゃないだろうか。

 

そのために山崎と白州両方の蒸留所で合計100億円規模の投資を行い、品質向上と需要創造のための大きな改修を実施するとのこと。

サントリーシングルモルトウイスキー山崎12年と白州25年におっさんうっとり

今回は特別にサントリーシングルモルトウイスキー2種、山崎12年と白州25年を試飲させていただいた。

山崎12年は2003年のISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)金賞受賞から始まり、世界の様々な品評会で高い評価を受け続けている人気銘柄。

需要に対して圧倒的に供給が間に合っておらず、入手が難しい状況が続いている。

 

そして白州25年は昨年実施されたISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)2022でジャパニーズウイスキー部門において、最高賞であるトロフィーを受賞した一品。

ジャパニーズウイスキーの中でも最高峰に位置するであろう2つのウイスキー、心して飲ませていただいた。

まずは山崎12年。

熟成期間が倍以上違うためか、白秋よりも幾分色合いが薄く見える。

鼻を近づけるとドライフルーツのような香りや様々な樽の香りなど、複雑に混ざり合っているように思う。

飲んでみるとドライフルーツのような味わいと、ピリピリ来るスパイス感、熟成を重ねてスムースになりながらも重厚な味わいが広がる。

 

とはいえいわゆるスモークの香りは弱めで、多層な香りがありながらもバランスが取れているように感じた。

 

次に白州25年。

鼻を近づけた瞬間、山崎12年ではあまり強くなかったスモーキーさを感じる。

実際飲んでみても最初にフルーティーなさわやかさがあった後、間髪入れずにスモーキーな味わいが広がる。

そして同じウイスキーでありながらも、白州25年のほうがどこかトロっとした味わいというか舌触りに感じた。

 

個人的にはスコッチが好きなので、どちらかと言えば白州25年の味わいのほうが好みだった。

とはいえどちらも素晴らしいウイスキーであることは間違いなく、昼間からおっさんはうっとりしていた。

数量限定サントリープレミアムハイボール〈白州〉は高い?安い?

次の100年に向けての様々な構想がある中、100周年を記念した特別なドリンクも発売される。

それは「サントリープレミアムハイボール〈白州〉350ml缶」

こちらはサントリーのこれからへの決意表明、そして100年を支えてくれた消費者への感謝と、さらなる魅力の提供のために発売されるとのこと。

第1弾として白州のハイボール缶が2023年6月6日より数量限定で販売される。

アルコール度数は9%、希望小売価格は600円(税別)となっている。

この価格設定に対し「高いのでは?」という質問がサントリー側に飛んだが、鳥井社長は白州の商品価値や居酒屋などでの販売価格を考えれば決して高くないことを強調。

サントリー株式会社 代表取締役社長 鳥井信宏氏

この辺りは個人的に同意するし、ほかにも深くうなずくメディア関係者は多数いた。

確かにサントリーの主力である角ハイボール缶と比べれば3倍程度の価格設定になるし、他社製品と比べても同じような感じかもしれない。

しかしお店で頼めば1杯600円以上のお店がほとんどだろうし、量も350ml以下じゃないかと。

 

数量限定なこともあり、個人的には結構争奪戦になるのではと思っている。

私は見つけたら買うし、キミも見つけたら迷わず買うことをオススメしたい。

そして2023年の秋ごろには第2弾として「サントリープレミアムハイボール〈山崎〉350ml缶」の発売も予定されている。

こちらは価格についてまだ発表されていないが、おそらくは白州と同じような価格帯になるんじゃないかと。

あと、白州や山崎と言えば需要に対する圧倒的な供給不足が叫ばれて久しいが、こちらのハイボール缶はその供給に影響を与えるものではないと鳥井社長はおっしゃっていた。

 

そしてサントリーはハイボールに対して並々ならぬ想いがあるようで、次の100年に向けての大目標として「ハイボールを日本のソウルドリンクに」を掲げている。

かなり浸透してきた感はあるものの、やはりビールと比べるとまだまだという想いがあるのだろうか。

白州と山崎のハイボール缶は、そんな並々ならぬ想いの一端が感じられる商品になっていると思う。

まとめ

いかがだっただろうか。
サントリーウイスキー100周年会見についてまとめてきた。

当たり前だが本当に100年という期間で実に様々なことがあったというのが、短い会見の中でも存分に伝わってきた。
そしてその歴史を未来へと繋げる想いの強さも。

 

個人的にはやはり白州のハイボール缶が非常に気になる。
数量限定なのは残念だが、見かけたら確実にゲットしたい。

-