愛原司のVIVA! CALCIO(ビバカルチョ)が海外サッカーの入り口だった

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愛原司のVIVA! CALCIO(ビバカルチョ)が海外サッカーの入り口だった

キミは、VIVA! CALCIO(ビバカルチョ)というマンガを知っているだろうか?
ビバカルチョは唯一無二のサッカーマンガであり、コアなサッカーファンをトリコにした作品である。

 

キミがサッカー好きなのにこのマンガを読んだことがないのなら、ぜひとも一度読んでみて欲しい。

今回は「愛原司のVIVA! CALCIO(ビバカルチョ)が海外サッカーの入り口だった」と題し、ビバカルチョの魅力について、実際のサッカーの動画も交えながらたっぷりとまとめていこうと思う。

VIVA! CALCIO(ビバカルチョ)とは?

VIVA! CALCIO(ビバカルチョ)は、無名の高校1年生である日本人の椎名曜(しいなよう)が、単身イタリアに渡ってセリエAで活躍するというストーリー。
VIVA! CALCIOの連載がスタートしたのは1993年。

1993年といえば、日本のサッカーファンにとっては忘れることのできない、ドーハの悲劇があった年である。

物語の題材となっている1992年~1995年頃のセリエAは、世界最高峰リーグと呼ばれていた。

日本がワールドカップの出場すらできなかったのに、世界最高峰リーグで日本人がエースとして大活躍するとんでもない内容だったが、コアなサッカーファンには受け入れられていた。

 

ちょうどその頃に日本でもWOWOWでセリエAの放送が始まっていて、ビバカルチョには選手が全て実名で登場していたのも大きかったのかもしれない。

 

作者である愛原司の作品と現在は?

ちなみにビバカルチョは全20巻で完結。

その後作者の愛原司さんは、「YATAGARASU(ヤタガラス)」というこれまたサッカーマンガを連載していたが、これも全26巻で完結しており、2018年現在で特にマンガは発表していない。

残念ながらご自身でブログやツイッターなどはやっていないようで、ビバカルチョとヤタガラス以前、そして現在どのような活動をしているのかはまったくわからない。
もしかすると、気ままにサッカー観戦を楽しんでいるのかもしれないが。

キミが何か知っているか、もしくはご本人ならぜひとも連絡をいただきたい。

 

同じ時期に連載していたサッカー漫画

1993年はドーハの悲劇の年ではあるが、同時にJリーグが開幕した年でもある。
そのため、サッカー漫画は数多くあった。

ビバカルチョの連載時期に連載していたマンガで、長期連載となったマンガは下記の通り。
人気不人気関係なくまとめれば、おそらくとんでもない数になるかと。

 

Jドリーム/塀内夏子

とび職の赤星鷹が、一攫千金を狙ってJリーグ浦和レッズのセレクションを受けるサッカーマンガ。
女性作者ながら内容は男臭く、鷹のデビューまでの過程は楽しくも切ない。

Jドリームについては、おススメのマンガでもご紹介している。

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俺たちのフィールド/村枝賢一

プロサッカー選手だった父親の背中を追って、同じくプロサッカー選手を目指す高杉和也が主人公。
少年時代にはじまり、高校サッカー、プロサッカー、日本代表など、幅広く物語は展開していく。

物語の幅広さと同様に、主人公もゴールキーパーを含むほとんどのポジションを経験しているという超ユーティリティープレーヤー。

 

シュート!/大島司

「掛西中トリオ」の田仲俊彦、平松和宏、白石健二の3人が、絶対的エースの久保嘉晴擁する掛川高校サッカー部で快進撃を繰り広げる。
アニメ、映画にもなった人気作で、コミックスは第一部から第四部まで計66巻。

作中で久保が死ぬというのは物語の大きなポイントだが、個人的には死後にも久保がどんどんうまくなっているように感じた。
早く死なせ過ぎたのか、ここまで長期連載になるとは思っていなかったのか。

 

余談である。

 

ホイッスル!/樋口大輔

主人公の風祭将はサッカーの名門校である武蔵森学園中等部に通っていたが、背が低いという理由で三軍に回され、ろくに練習にも参加できない日々を送っていた。
その状況を打開するために桜上水中学校へ転校し、仲間とともに成長していく。

 

作者は女性であり、イケメンがたくさん登場するさわやか熱血マンガなのに、あのクライマックスには衝撃を受けた。
連載当初から読んでいた私にとっても、思わず「誰得?」と思ってしまうほどに。。。

気になるのであれば読んでみてほしい。

サッカーマンガでは禁断とも言えるであろう「翼」という名前のキャラが出てきたり、初代アニメ版の主人公をあの小向美奈子さんが演じていたり、ある意味色々とスゴイマンガでもある。

 

ファンタジスタ/草場道輝

離島で一人技を磨いていた主人公坂本轍平が、水本高校の監督を務める姉の琴音に呼ばれ、初めて試合に参加するところから物語は始まる。
そこから高校サッカー、ユース代表、セリエAの下部組織、オリンピック代表と、徐々にステップアップしていく。

ファンタジスタの名の通り、ワクワクさせられるプレイが本当に多い。
個人的にはイタリアのマルコのプレイがやはり非常に印象に残っている。

 

最初は正直画力が物足りない印象だったが、徐々に素晴らしい魅力を発揮していく。
ちなみに続編として、あのケイスケホンダが関わっているファンタジスタステラという作品もある。

ファンタジスタステラは2012年連載スタートなので除外するとして、これらのラインナップを見てもらえば、ビバカルチョがどれだけ異色だったのかわかるはず。
JドリームはJリーグ元年だったからわかるものの、それ以外は基本的に中学や高校がまずは舞台になっている。

俺たちのフィールドは後々Jリーグや日本代表の話などがあるが、それでも最初は日本国内での話だった。

 

え?そんなスゴいプレイヤーがそんな扱い!?プレー動画もご紹介

ビバカルチョの魅力は、何と言っても選手が実名で登場していたこと。
今はSNSも発展しているし、おそらく同じようなマンガはもう連載できないんじゃないかと。

当時でも全ての選手が実名というのは十分珍しかったが、同時にスタープレイヤーすら主人公の引き立て役にするのがスゴかった。

 

主人公シーナが所属していたのはフィオレンティーナ。
かつては中田英寿氏も所属したチームである。

個人的に、彼がフィオレンティーナに移籍して10番をつけた時にはかなり胸熱だった。

それはさておき、ビバカルチョでフィオレンティーナのチームメイトとして出てくる主要選手は下記の通り。

 

シーナのチームメイト1:ガブリエル・バティストゥータ アルゼンチン FW

Embed from Getty Images

豪快なゴールで世界を魅了したアルゼンチン屈指のストライカー、バティストゥータ。
実際にはフィオレンティーナでゴールを量産していたが、マンガではシーナのサポート役のような感じになっている。

 

そういえば中田氏とバティストゥータ氏の対談動画があったが、個人的には勝手にビバカルチョを思い出した。

 

シーナのチームメイト2:マヌエル・ルイ・コスタ ポルトガル MF

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ポルトガル伝説の司令塔、ルイ・コスタ。
フィオレンティーナよりも、ACミランでの活躍のほうが有名かもしれない。

 

シーナのチームメイト3:シュテファン・エッフェンベルグ ドイツ MF

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エッフェンベルグはすぐにチームを去ってしまったので、出番はそんなに多くはない。
そのエッフェンベルグと入れ替わる形で、ルイ・コスタが入ってくる。

 

移籍の理由までシーナ絡み!敵キャラとして登場した名プレイヤー

そして物語の中で、敵キャラとして実名で登場した名プレイヤーは下記の通り。

 

シーナのライバル:ロベルト・バッジョ イタリア FW/MF

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イタリアの元祖ファンタジスタ、バッジョ。
結果的に様々なクラブを渡り歩いた彼だが、マンガの中では最初ユベントスに所属しており、その後ACミランに移籍する。

ACミランは当時黄金期。
バッジョは、シーナと最高の戦いをするために移籍したことになっている。

 

だが現実はそうでもなく、ACミランではバッジョはあまり輝けなかった。。。
しかしその後は様々なクラブを渡り歩きながら、各所で結果を残している。

 

アレッサンドロ・デル・ピエーロ イタリア FW/MF

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バッジョに代わるユベントスの若きエースとして登場するデル・ピエーロ。
正直出番はそこまで多くはなかった。

 

ポール・ガスコイン イングランド MF

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気性の激しさそのままに、作中では若干いじられキャラ的な雰囲気も感じる。

 

パウロ・ソウザ ポルトガル MF

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ポルトガル伝説のボランチ、パウロ・ソウザ。
やられ役ではあるものの、ビバカルチョではかなり出番の多い選手である。

 

デニス・ベルカンプ オランダ FW

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イタリアの水が全然合わなかったベルカンプ。
作中では活躍しているが、現実ではセリエAのインテルで大した活躍はできなかった。

だがその後のアーセナルや、オランダ代表としては素晴らしい活躍を見せた。

 

筆者の個人的なVIVA! CALCIO(ビバカルチョ)への想い

私がビバカルチョを知ったのは、アメリカワールドカップの翌年である1995年。
自宅にWOWOWもあったので、セリエAをテレビで観戦していた。

そんな折に勧められたのがビバカルチョ。

 

セリエAへの興味もあり、のめり込むようにハマった。
他のマンガにはないオリジナリティ。

愛原司さんのサッカーへの愛情と、丁寧なマンガの進み方は個人的にたまらなかった。

 

他のマンガはフィールドのどこにいるのかもわからなかったり、いきなり色々すっ飛ばしたり、必殺技に逃げることもある中、めちゃくちゃリアルな感じがした。

ぜひとも現代版でも書いて欲しいところだが、日本においてもサッカーがビッグビジネスになってしまった現在、おそらくは不可能なんじゃないかと。

 

コナミあたりが文句を言ってきそうである。
というか、当時でもよく20巻まで続けられたなあと思う。

月刊マガジンでの連載なので進みは遅く、作者も色々ギャップを感じて大変だったんじゃないかと。

 

でもやっぱり、今読んでもワクワクする。
日本人ストライカーが世界最高峰リーグで大暴れする未来を、願わずにはいられない。

 

まとめ

いかがだっただろうか。

 

・VIVA! CALCIO(ビバカルチョ)とは?
・作者である愛原司さんの作品と現在は?
・同じ時期に連載していたサッカー動画
・ビバカルチョに登場した有名サッカー選手
・筆者の個人的なVIVA! CALCIO(ビバカルチョ)への想い

などについてまとめてきた。

 

今はセリエAが世界最高峰ではないが、今読んでもきっと面白い。

とりあえずこちらのサイトで試し読みができるので、まずは試してみてほしい。

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