2017年頃からクラフトジンが大きな話題を呼んでいることや、クラフトジンとはいったいなんなのか、そして大手であるサントリーもクラフトジンの市場に参入してきたことなどは記事でまとめた。
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【もはや定番】クラフトジンの定義やオススメをまとめてみた
キミは「クラフトジン」という言葉を聞いたことはあるだろうか? 「クラフトビール」なら、最近はだいぶ耳にする機会も多くなってきた。 ただ、2017年ごろから話題になり始めたクラフトジンの勢いは2020年 …
クラフトジンそのものはイギリスや他の国などでも以前から作られていたのは、上記の記事にも書いている。
日本製のクラフトジンが初めて登場したのは2016年。
季の美とクラフトジン岡山という2つが発売され、2017年にはジャパニーズクラフトジン ROKUが発売された。
私自身紹介をしたものの実際に飲んだことはなかったため、これを機会にすべて飲み比べてみた。
今回は「ROKU、クラフトジン岡山、季の美。ジャパニーズクラフトジン3種を飲み比べてみた」と題し、3種のジャパニーズクラフトジンを飲み比べた率直な感想や、デザインやその他のことについてもまとめていこうと思う。
ジャパニーズクラフトジン3種飲み比べ1:サントリー ジャパニーズクラフトジン ROKU <六>
まずはサントリーのクラフトジンであるROKU(ロク)から。
ロクは2017年5月に発売されたばかりで、ジャパニーズクラフトジンの中では一番後発である。
6種の日本のボタニカルを使用し、日本ならではの魅力を押し出したのがこちらのロク。
ただサントリーについては後発で後乗りしてきた感が強かったが、実は1936年に「HERMES GIN」というジンを発売しており、その歴史は意外と古い。
古くから国産ジンへの想いはあったようで、それが結実したのがこちらのロクといえる。
サントリー ジャパニーズクラフトジン ROKUのデザイン
Amazonで注文したが、外箱などはなく、そのままビンで届いた。
ただ、さすがは大手というべきなのかなんなのか、ビンのデザインには一番こだわりを感じた。
写真ではわかりにくくて申し訳ないが、形は六角形である。
配合されている日本ならではの6種類のボタニカルのイラストが、六角のそれぞれには刻印されている。
見ているだけで楽しいし、作り手の思いなどをついつい想像してしまう。
インテリアなんかに使っても映えるかもしれない。
使われてる6種類のボタニカルはこちら。
ちなみにこだわりはラベルにも現れているらしく、素材には和紙が使われているそうである。
デザインだけで捉えれば、個人的にはロクが一番好きだ。
ただ、私が不器用なのかもしれないが、グラスには注ぎにくい形状のように感じた。
注ぐ時に何度となくこぼしてしまい、もったいない思いをしたので、キミが飲む時には注意してほしい。
サントリー ジャパニーズクラフトジン ROKUを飲んだ感想
飲んだ感想としては、良く言えばバランスが良い。悪く言えば個性が少し足りない。
ゆずの香りをほのかに感じられ、ボタニカルの影響なのか甘みも感じるが、全体的には比較的スタンダードなジンという印象を受ける。
大手だからあまり個性的にはしなかったのかどうかはわからないし、私もそこまでジン全体の造詣に深いわけではないが、とりあえずバランスは非常に良いという印象を受けた。
そもそもジンはカクテルの素材などに使われることが多く、アルコール度数も高いのでそのまま飲むほうが珍しいということを考えると、一番汎用性の高いジャパニーズクラフトジンと言えるかもしれない。
サントリー ジャパニーズクラフトジン ROKU <六> 700ml
ジャパニーズクラフトジン3種飲み比べ2:宮下酒造 クラフトジン 岡山 50度
次は宮下酒造のクラフトジン岡山。
クラフトジン岡山は自社製の米焼酎をベースに、数種類のボタニカルを配合したクラフトジン。
そして焼酎を貯蔵した樫樽に貯蔵するという、変わり種である。
こういう試みはもちろん日本国内では初めてだし、海外でも珍しいかもしれない。
ただクラフトジン岡山がヒットすれば、それを参考にするところも今後は出てくるかもしれない。
というか、もう出てきてるのかもしれないが。
宮下酒造 クラフトジン 岡山のデザイン
私が頼んだのは200mlのミニサイズだが、外箱に入っていた。
箱から取り出したビンのデザインはこんな感じである。
ロクと比べると、なんともシンプルな印象を受けた。
ある意味で潔さは感じられる。
そういえば箱の中には紙が入っており、クラフトジン岡山の特徴や、オススメの飲み方などが載っていた。
しかしこちらもロクと同様に、少し注ぎにくい形状のように感じた。
私が購入したのが少し小さいサイズだからかもしれないが、どうなのだろうか。
宮下酒造 クラフトジン 岡山を飲んだ感想
飲んでまず思うのは、「アルコール度数50度はダテじゃない」ということ。
ロクは47度で季の美は45度なので、50度のクラフトジン岡山は、ジャパニーズクラフトジンの中では最もアルコール度数が高い。
数度の差ではあるが、私は結構強く違いを感じた。
何と言っても、飲もうとして顔を近づけた時に少し目にしみたくらいである。
そして口に運んでみると、アルコールがガツンと体に押し寄せ、一瞬で体が温かくなる。
味としてはコリアンダーなのか何なのか、漢方のような印象を少し受けた。
単体で飲んでも美味しいとは思うが、アルコール度数が高いので、オススメされているような飲み方をした方がいいかもしれない。
個人的にもストレートよりは、炭酸やトニックウォーターなどで割って飲みたい。
ちなみにクラフトジン岡山は、私が購入した200mlをはじめ、500mlのサイズや、トニックウォーターがセットのものなども存在する。
宮下酒造 クラフトジン 岡山 ベビーサイズ 50度 200ml
宮下酒造 クラフトジン岡山・プレミアムトニックウォーターセット
ジャパニーズクラフトジン3種飲み比べ3:季の美 京都ドライジン
最後は、季の美 京都ドライジン。
季の美は以前の記事でも書いたとおり、京都蒸溜所という日本初のジンに特化した蒸留所で作られているジンである。
素材やデザインには日本らしさがふんだんに盛り込まれているものの、ジンそのものについては海外から専門家を招き、正統派のジンの魅力と、日本ならではの素材の魅力を活かしている。
季の美 京都ドライジンのデザイン
季の美も外箱がついていた。
黒を基調とした、落ち着いているがスタイリッシュなデザインである。
ビンも黒を貴重としたシンプルなデザインだが、描かれた模様などが華やかで、一味違った雰囲気を醸してくれる。
そして個人的な話ではあるが、季の美は一番注ぎやすかった。
注ぎ口の部分が少し長めなのもあるだろうが、傾けて元に戻した後のお酒のキレが非常に良く、こぼしてしまうようなことはなかった。
季の美 京都ドライジンを飲んだ感想
結論から言えば、3種類の中では季の美が一番好きだ。
ただ、あくまでもこれは私の個人的な感想である。
一口飲んだ瞬間に強いゆずの香りを感じ、日本ならではのクラフトジンという印象を受けた。
アルコールもそこまで強烈に感じないし、そのままで飲んでも、炭酸で割っても美味しかった。
今までボンベイサファイアがジンの中では一番好きだったが、牙城に迫るジンが出てきた気がする。
あとはまあ、値段、だな。
もう少しお買い求めやすいと嬉しいが、たまの贅沢や、ホームパーティーなどに持参するなら良いのかもしれない。
まとめ
いかがだっただろうか?
ジャパニーズクラフトジン3種類のデザインや、飲み比べてみての感想などをまとめてみた。
3種類のクラフトジンにはそれぞれに特徴があり、三種三様だった。
個人的には季の美が一番だが、それはあくまでも私の味覚。
ゆずが好きじゃなかったり、香りが強すぎない方が良いならロクであったり、ガツンとアルコールを感じたいならクラフトジン岡山がきっとハマる。
機会があれば、ぜひ試してみてほしい。