成長を続けるジャパニーズクラフトジンの市場。
ただ、キミが普段ジンをあまり飲まないのなら、なかなか近寄りがたい部分もあるかもしれない。
そもそものアルコール度数の高さや、味の複雑さもそうだが、値段の要素も結構占めているように思う。
そんな風潮に風穴を開けるかもしれない商品が、サントリーから発売された。
その名は、ジャパニーズジン「翠(SUI)」。
今回は「【第3のソーダ割?】サントリージャパニーズジン「翠(SUI)」爆誕」と題し、ジャパニーズジンの翠(SUI)についてまとめていこうと思う。
広がり続けるジンの市場
「とりあえず生!」がおじさんの代名詞と言われるようになった現代、アルコールの嗜好は非常に多様化している。
日本でもビールばかりが幅をきかせるようにはならなくなり、昨今はクラフトビールやレモンサワーも人気があるが、ジンの市場も10年間で120%以上伸びているそうだ。
そしてそれは日本だけの話ではない。
世界的に見てもジンの市場は伸び続けており、世界の市場で言えば10年間で130%以上の伸びとのこと。
これは健康志向もあるが、日本国内で言えばジャパニーズクラフトジンの存在が大きいようだ。
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そんなに興味はなかったが「国産なら」ということで飲んでみたり、「国産もあるのか」と気づいて飲み始め、その後のリピートに繋がることもあるのかもしれない。
サントリーの新提案。ジャパニーズジン「翠(SUI)」
そんなジンの市場にサントリーが新しく投入するのは、ジャパニーズジン「翠(SUI)」。
「翠(SUI)」というネーミングについて、公式では下記の通り発表されている。
「翡翠」とも書かれるカワセミを象徴に
清々しく爽やかな味わいと
ジンを日本に羽ばたかせたいという想いを表現※サントリー製品概要より引用
ボトルの形状はROKUと同じく六角形。
ただ、それ以外とはROKUとはかなり違う。
そもそもアルコール度数がSUIは40%でROKUは47%(海外向けは43%)。
コンセプトもROKUはジンに慣れ親しんだ人向けだが、SUIはジンになじみの無い人に向けたライトな味わいになっている。
だからこそ、「ジャパニーズクラフトジン」ではなく、「ジャパニーズジン」なのかもしれない。
日本製のジンの中では非常にリーズナブルな価格
すっかり数の多くなった日本製のジンだが、その中にあってSUIの価格帯はかなり安い。
希望小売価格は1.380円(税抜)。
どのくらい安いかというと、同じくサントリーが発売しているクラフトジンのROKUの希望小売価格は4,000円なので、約3分の1の値段である。
他のジャパニーズクラフトジンの価格帯を見てみても、一部2,000円前後の商品はあるものの、700mlの容量の商品はほとん4,000円~6,000円程度の価格設定になっている。
私は季の美が好きだと以前書いたが、こちらもAmazonで4,620円。
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他で購入しても大差が無いことを考えると、なかなか気軽に飲めるお酒ではないんじゃないだろうか。
値段が安いとなれば、どうしても出てくるのは「安かろう悪かろう」という言葉。
しかし素材を見る限りそんなこともなさそうである。
まずは伝統的なジンのボタニカル(植物)である下記の8種類を使っている。
・ジュニパーベリー
・コリアンダーシード
・アンジェリカルート
・アンジェリカシード
・カルダモンシード
・シナモン
・ビターオレンジピール
・レモンピール
それに加え、「柚子」「緑茶」「生姜」という3種類の和素材を使用しており、爽やかな味わいのジンに仕上げられている。
そういえばジンには実は明確な定義が無いことや、唯一共通している原料はジュニパーベリーであることなどはこちらの記事にまとめているので、興味があれば読んでみてほしい。
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ジャパニーズジンの翠(SUI)を実際に飲んでみた
何はともあれ、まずは究極にシンプルにストレートで。
ハッキリ言ってこれは、一般的な飲み方ではないと思う。
香りをかぐとROKUほどではないが、ほのかにボタニカルが香る。
一口含むと、思いのほかアルコールがガツンときた。
ROKUより度数が低いと思って油断していたが、それでも度数は40%。
一般的な日本酒や焼酎よりも高いので、それも当たり前である。
そもそもが推奨される飲み方ではないが、ストレートで飲むのはあまりオススメしない。
そして次はサントリーオススメの、1:4のソーダ割り。
翠ジンソーダと名付けられており、日本の食事によく合う味わいに仕上げられているそうだ。
サントリーとしてはハイボール、レモンサワーに続く第3のソーダ割りとして位置付けているようで。
本当は氷も入れたほうが良いだろうが、横着してしまった。
ともあれ飲んでみると、非常に絶妙なバランス感だった。
ROKUを飲んだ時もバランスが良いと思ったが、それよりもさらにライトで飲みやすい。
これは合わせる料理も、飲む人も、本当にストライクゾーンの広いお酒だと思う。
キミがジンを飲んだことが無いなら、翠ジンソーダはジンデビューにぴったりじゃないかと。
まだ試せていないが、サントリーは他にこんな飲み方もオススメしている。
和素材を使っているから、やはり和素材に当然ながら合うようだ。
私はROKUで煎茶割やすりおろし生姜を試したが、よく合った。
近い素材を使っている翠も、きっとよく合うと思う。試したら改めて記事にしたい。
そして先日新たに梅干しが合うことも教えていただいた。
こちらは左からちぎり大葉、すりおろし生姜、つぶれ梅干しの翠ジンソーダになっている。
【2020年7月10日追記】サントリーのオンライン説明会でオススメされた翠の飲み方
2020年7月8日に、翠に関するオンライン説明会が行われた。
ボチボチ新商品の発表会やお店のプレオープンイベントなども対面で行われてきているが、サントリーはオンラインに力を入れているようで、先日記事にしたサマーワインの発表会もオンラインだった。
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この日の説明会では翠の販売実績の発表のほか、改めてオススメの飲み方やマリアージュを楽しめるおつまみなどが紹介された。
参加者にはワインの時と同様にあらかじめ下記のようなセットが送られてきていた。
もはやお中元とかのレベルである。
ちなみに左端の白い箱には、なんともオシャレな翠のグラスが入っていた。
翠のこだわりや販売実績などの説明があった後には、実際に翠を出しているお店からオンラインでの実演が行われた。
手順を聞きながら作成したのは、まずはすでにご紹介している「翠」ジンソーダ。
ただ、そちらはソーダストリームの炭酸を使ったが、ここでは南アルプス天然水のスパークリングを使った。
やはり手堅い。
ただ、個人的に衝撃だったのは「翠」お茶割。
こちらは伊右衛門を使って作った。
割合はソーダと同じく翠1:4伊右衛門。
ジンをお茶で割ることに相当抵抗があったが、飲んでみると全然違和感がない。
というか、美味しい。
和素材を使っているだけあって緑茶に非常にマッチしており、それぞれの良さを引き出しているように感じた。
翠はそもそも和食はもちろんだがからあげや焼き鳥など、いわゆる普段の食卓によく出てきたり、どの居酒屋にも置いてあるような定番メニューに合うように作られている。
ただそんな中でも特に合うおつまみをオンライン説明会では紹介されていた。
それは、下記の3つ。
梅肉を挟んだ板わさ
わさび香る枝豆のポテサラ
山椒風味のとりから
和食の中でもさらに大葉やわさび、山椒など、和の薬味が入るとより一層マリアージュを楽しめるそうだ。
残念ながらオンラインだったので感想を聞いただけだが、きっと素晴らしいマリアージュであろうことは想像にかたくなかった。
まとめ
いかがだっただろうか。
サントリーが発売しているもう一つの日本製ジンであるROKUとの差別化の意味もあるだろうが、SUIは非常に大きな一歩だと思う。
何と言っても価格帯が安く、幅広い層に使ってもらいやすいんじゃないかと。
ビーフィターやタンカレー、ゴードンなどのようにスタンダードなジンへと成長していってほしい。
その前にまずは、第3のソーダ割りとして定着することを願ってやまない。
ジャパニーズクラフトジンについて、もっと詳しく知りたいならこちら。
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