以前にDSRでは、ぺんてるのくみかえノートという商品についてご紹介した。
ただ、ぺんてると言えば正直ノートや付箋などよりももっと有名な商品がある。
それは、サインペン。
サインペンの販売は1963年なので、2018年で55周年を迎えた。
そんな55周年を記念してぺんてるが様々なことをやっており、その一環であるイベントに参加してきたので、その時の様子や、サインペンについてなどをまとめていこうと思う。
ぺんてるサインペン誕生55周年記念イベント「Pentel Signpen 55th Anniversary in 銀座・伊東屋本店」
サインペンの55周年を記念したイベントは、東京銀座の老舗文具店、伊東屋で行われた。
会場の中はこんな感じ。
サインペンのデザインの変遷や、過去のポスターなども展示されていた。
そして、55種類ものレアな色のサインペンを試し書きできるブースや、
カリグラフィを体験できるブースなどもあった。
カリグラフィというのは、アルファベットを普段とは少し違う書体で書く技術のこと。
ギリシャ語だが、日本語に訳すと「美しい書き物」という意味。
海外では古くから活用されており、日本でも最近は趣味としてはもちろん、実用的なスキルとしても注目を集めているそうだ。
サインペンのスペシャルなクリスマスツリーと駄菓子
この日はクリスマスが近かったこともあり、クリスマスツリーも用意されていた。
パッと見た感じは普通のツリーに飾りがついているように見えるが、よく見るとサインペンのモックが使われている。
合わせて駄菓子の詰め合わせも用意されていた。
クリスマスはもちろんのこと、こういうお菓子の詰め合わせを見たのが相当久しぶりだったので、妙にテンションが上がってしまった。
会場ではそんなに食べられなかったものの、帰宅後につまみとして楽しませてもらった。
ぺんてるのサインペンはビックリするくらい○○が良い
もはや日常生活に溶け込んでいるレベルのサインペン。
キミも必ず一度は使ったことがあるだろうし、意識せずに使っていると思う。
ぺんてるが発売してほどなく、後を追うように類似商品が多発したそうだが、ぺんてるの品質は群を抜いている。
何と言ってもスゴイのが、インクのもちの良さ。
ぺんてるのサインペンは驚くほどにインクが切れることが少なく、インクが切れるよりも前にペン先などが壊れるパターンがほとんどなんだとか。
死後に判明したサインペンの意外なヘビーユーザー阿久悠氏
昭和を代表する作詞家、阿久悠(あくゆう)さん。
キミが名前を知らないとしても、彼が作詞した曲は一度は耳にしているはず。
UFOやサウスポー、ペッパー警部など、ピンクレディーの代表曲のほとんどから始まり、西城秀樹さんのブーメランストリート、沢田研二さんの勝手にしやがれ、ささきいさおさんの宇宙戦艦ヤマトなどなど、挙げていけば本当にキリがない。
それもそのはず、阿久さんが生涯で作詞した曲は5.000曲以上。
しかもそれにとどまらず、TV番組の企画や小説、漫画なども生み出しているというのが驚きである。
そんな阿久さんの死後、遺品整理をしている時にとんでもない量のサインペンだ出てきたそうで。
阿久さんの仕事場は地方であり、今のように気軽に通販で購入などもできなかったため、箱買いというかダンボール買いをしていたらしい。
創作活動中にサインペンが切れることを恐れたそうだが、それにしても多すぎる。。。
阿久悠(あくゆう)氏の名曲の数々は、サインペンが無ければ生まれなかった?
そんな阿久さんは作詞が終わった後に、曲のタイトルをサインペンでレタリングした表紙を必ずつけるというルーティンを行っていたそうだ。
その一部がこちら。
これをそのままジャケットやポスターに使えそうなほどにクオリティが高い。
詞という言葉だけではなく、このようにビジュアルで訴えかけることによって、作曲家やアーティスト、はたまたプロデューサーや営業担当などもより一層イメージを膨らませられたはず。
サインペンのクオリティが高くなければこんなことをしていなかったかもしれないし、こういうタイトルのレタリングが無かったら、作曲家やアーティストも詞のとらえ方や熱量が違っていたかもしれない。
その意味で阿久さんの名曲は、サインペン無しには生まれなかったんじゃないかと。
サインペン愛好家たちのトークセッション
サインペンの55周年を記念したサイトには55名のサインペン愛好家のインタビューが載っているが、その中の3名がこの日トークセッションを行った。
サインペンのトークセッション参加者1:株式会社阿久悠代表 深田太郎氏
まずは阿久悠さんの長男で、自身でのバンド活動や作曲家としても活躍されている深田太郎さん。
阿久さんは絵もうまかったことや、いつでもサインペンを使っていたことなどを語ってくださった。
サインペンのトークセッション参加者2:文具ソムリエ―ル 菅未里氏
文具ソムリエールの菅未里さん。
海外に行くときには余分にサインペンを持っていくことや、風呂場でもサインペンを使うなど、個性的なお話が楽しかった。
サインペンのトークセッション参加者3:ブロガー いしたにまさき氏
トークセッションの進行も務められたいしたにまさきさん。
サインペンは赤オンリーを使っていることや、両手でメモを取るという驚きの技術も話されていた。
サインペンのトークセッション参加者4:ぺんてる 田島宏氏
あとはぺんてるの代表として田島宏さん。
サインペン愛好家のサインペン愛に、喜びながらも驚いている様子がうかがえた。
55種類のレアな色から2種類を選ぶのが、どうにもこうにも悩ましすぎた
ちなみにこの日は来場者へのプレゼントとして、55周年にちなんで55種類の色のサインペンから2種類を作ってもらえるというサービスがあった。
まったく聞いたことがないし、なかなか想像できない色ばかりで、悩みに悩んだ。
実際に書いてみたり、色を見たりして私がチョイスしたのは「夏の空’(なつのそら)」と「おでん」という2種類。
ソーダ水とかなり迷ったが、自分自身夏が好きだというのと、実際に書いてみた時に夏の空のほうが色が好みだったのでこちらをチョイスした。
そしてイベント終了後は、引き寄せられるようにおでんを食べることになったのは余談である。
市販されていないレアな色ばかりなので、ぺんてるの社員の皆さんが一本一本丁寧に作ってくれていたのが印象的である。
まとめ
いかがだっただろうか。
ぺんてるサインペン誕生55周年記念イベントについて、下記のことをまとめてきた。
・ぺんてるサインペン誕生55周年記念イベント「Pentel Signpen 55th Anniversary in 銀座・伊東屋本店」
・スペシャルなクリスマスツリーと駄菓子
・みんな大好きぺんてるのサインペン
・死後に判明したサインペンの意外なヘビーユーザー阿久悠氏
・阿久悠(あくゆう)氏の名曲の数々は、サインペンが無ければ生まれなかった?
・サインペン愛好家たちのトークセッション
・55種類のレアな色から2種類を選ぶのが、どうにもこうにも悩ましすぎた
ぺんてるの見解では、デジタルがどんどん発展していったとしても、アナログが無くなることはなく、共存する未来になるのではとのことだった。
実際若い世代でもスマホで完結せず、メモを持っていたり、黒板を使っていたりもする。
まだまだサインペンの活躍の場は尽きないことだろう。