以前にスマホやタッチで操作できる新感覚の照明をご紹介した。
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それよりもおそらく構造はシンプルながら、相当斬新な照明が誕生した。
それは、RGB_Light。
照明ではあるが、主役は光ではなく影。
実際に見てみないとわからないかもしれない。
今回は「RGB_Lightが100年先の世界を変える!?彩る影を楽しむ新世代の照明」と題し、RGB_Lightについてまとめていこうと思う。
100BANCH(ヒャクバンチ)とは?
RGB_Lightのためには、まず100BANCHについて説明する必要がある。
パナソニック創業100周年を記念して生まれた、”未来を作る実験区”
100BANCHは、「100年先の世界を豊かにするための実験区」をコンセプトに、渋谷川沿いの倉庫を丸々1棟リノベーションして作られた空間である。
その構成は、下記の通り。
1階=カフェスペース「KITCHEN」
カフェ・カンパニーが企画・運営する未来に向け新たな食の体験を探求する2階=ワークスペース「GARAGE」
35歳未満の若いリーダーのプロジェクトを推進するアクセラレーションプログラム「GARAGE program」などがメインで行われる3階=コラボレーションスペース「LOFT」
パナソニックが次の100年を創り出すため、夜や休日にはワークショップやイベントを開催
そもそもは、2018年に創業100周年を迎えるパナソニックの記念事業として、2017年に誕生した。
創業者である松下幸之助も23歳という若さで創業したということで、若者をサポートでき、未来へとつなげられるようなプロジェクトが100BANCHである。
若者の定義は35歳以下。
未来を担うU35のリーダーをサポートしている。
パナソニックの創業100周年事業がきっかけではあるが、パナソニック、カフェカンパニー、ロフトワークという3社が共同で進めているそうだ。
24人が誰か1人でも応援をすると決めたら決定
2年間で100プロジェクトを目指してスタートしたが、実際は400の応募があり、現在までに130ほどのプロジェクトが走っているという。
100BANCHには現在24人のメンターがいて、そのメンターたちは若者たちのサポート役であると同時に審査員も務めている。
その審査はよくある投票ではなく、1人でも「サポートしたい」と思えばそれでOK。
ビジネスやアイディアに障害はつきもの。
特に斬新なものはどうしても否定する人が多くなるが、1人でも理解者してくれる人がいれば良いというのはなかなか珍しいと思う。
そして、そんな100BANCHからの商品化第一弾となるのがRGB_Lightというわけである。
光ではなく影が主役の新感覚照明RGB_Light
ありそうでなかった、カンタンにできそうで誰もやらなかった照明
原理自体はおそらく非常にシンプル。
色の三原色を逆算して色を分解し、影が様々な色になるように作られたのがこちらのRGB_Light。
素人はともかく照明を仕事にしていたり、技術者の人なら原理を知ればすぐに商品にできるくらいのレベルだったらしい。
しかし、要は発想の勝負。
できると思っていても、そのアイディアを生み出せるか、そして、商品化の環境があるかどうかは別問題である。
そんなありそうでなかった、カンタンにできそうで誰もやらなかった照明が今回生まれた。
発案者の河野未彩(かわのみどり)は、アートディレクター・グラフィックデザイナー
このアイディアを生み出したのは河野未彩(かわのみどり)さん。
電気関係の専門家や技術者かと思いきや、本職はアートディレクターやグラフィックデザイナー。
100BANCHへの参加は2017年かららしく、1年半ほどかけてようやく商品化へとこぎつけた。
ただ、電気の構造などについては専門家ではないとしても、グラフィックやアートについてはプロなので、どこかにやはりつながりはあるように思う。
15年前に発案されたアイディアが、100BANCH商品化第一弾
このアイディアは最近生まれたものでなく、実は15年前にはすでにあったらしい。
ただ当時はLEDも存在しなかったので光がぼんやりしていたし、スマホで自由にカラー変更するなどの制御は当然難しかった。
そしてなんとなく時間は過ぎていったが、10年以上経ってもどこもそういう商品を出そうとしない。
当時ですら他の人の反応は良く、様々な反響があったのに、である。
「それなら自分で作るしかない」と思い立ち、河野さんは100BANCHの扉を叩いたそうだ。
そしてそれが、100BANCHがプロデュースして商品化する第一弾の商品となった。
レベルの高い試作品は作れていたが、安全面などの考え方はわからなかった
強い思いがあったためか、独学で照明について学び、パナソニックの人をして「ほとんどいじるところがなかった」と言わしめる試作品を作り上げた河野さん。
ただ、個人で利用する分には問題ないが、量産される商品には安全性の問題が必ずついて回る。
特に家電製品は生死に関わる可能性も高いので、その辺りは非常にセンシティブである。
その辺りは非常に勉強になったとおっしゃっていた。
従来の考えから逸脱した、体験してみないとわからない商品
非常に斬新な発想のRGB_Lightだが、おそらく以前までの価値観で言えば「不良品扱いにされていた」という話も。
少なくとも、パナソニックの考え方では製品になり得なかったとのこと。
そして、「体験してみないとわからない商品」というのはパナソニックの社長談。
また、パナソニックの考え方では生まれなかった商品という話もあった。
RGB_Lightが作り出す、魅惑的な影の世界
では、実際の画像や動画をいくつかご紹介しようと思う。
下に模様でも描かれているかのような美しさである
ただこちらのRGB_Light。
カラフルな色だけでなく、普段使いの照明に切り替えることもできるので、安心してほしい。
そして光の色はスマホアプリで制御でき、自分の好きなように変えられる。
2019年7月9日より予約スタート。年内にはお届けの予定
こちらのRGB_Lightだが、2019年7月9日より予約が開始される。
最初は国内のみの販売で、価格は未定であるものの、15万円前後を想定しているそうだ。
9月20日に渋谷にオープン予定のVeatsというライブハウスがあり、そこに併設されるバーにはすでに導入が決まっているとか。
余談だが、デザインはUFOを模しているとか。
ちなみにシェードは簡単に取り外しが可能。
照明としての斬新さだけでなく、さすがはアートディレクターが発案者だけあり、商品そのものにもアート的な付加価値が付いている。
まとめ
いかがだっただろうか。
100BANCHとRGB_Lightについて、下記のことをまとめてきた。
・100BANCH(ヒャクバンチ)とは?
パナソニック創業100周年を記念して生まれた、”未来を作る実験区”
24人が誰か1人でも応援をすると決めたら決定
・光ではなく影が主役の新感覚照明RGB_Light
ありそうでなかった、カンタンにできそうで誰もやらなかった照明
発案者の河野未彩(かわのみどり)は、アートディレクター・グラフィックデザイナー
15年前に発案されたアイディアが、100BANCH商品化第一弾
レベルの高い試作品は作れていたが、安全面などの考え方はわからなかった
従来の考えから逸脱した、体験してみないとわからない商品
RGB_Lightが作り出す、魅惑的な影の世界
2019年7月9日より予約スタート。年内にはお届けの予定
まだまだ当たり前ではないが、今後スタンダードになるかもしれない。