キミはバーに行ったことがあるだろうか?
バーと一口に言っても、ジャンルは様々で、価格帯や格式も実はピンキリである。
正直私もそこまで詳しいわけではないが、先日たまたま元バーテンダーと話す機会があり、「初心者でもバーで一目置かれるためには、どうすれば良いのか?」という質問をぶつけてみた。
その時に教えてもらったことを、大きく5つに分けてまとめていこうと思う。
初心者でもバーで「一目置かれる客」になる方法1:バーテンダーを「バーテン」とは呼ぶな
バーテンダーとはどんな人なのか?
これはバーに行く以前の話になるかもしれないが、バーテンダーを「バーテン」とは呼ばないほうが良いとのこと。
映画やドラマなんかでは普通に呼ばれているが、キミはそもそもバーテンダーの意味を知っているだろうか?
まず当然の知識として、バーテンダーはバーでお客にお酒を提供する人のこと。
それはビールやウイスキーであったり、様々なリキュールを使ったカクテルだったりする。
やはり代表的なのはカクテルじゃないだろうか。
バーテンダーはより良いカクテルを作るために、スプーンだこの上にスプーンだこを重ねて、技術を常日頃磨いている。
少しの水、ちょっとした薫り付けだけでも味は変わるし、場合によってはカクテルの種類自体が変わることもある。
ワインは何万種類もあって奥が深いというのはよく言われるが、カクテルはそれこそ無限大。
組み合わせ次第でいくらでも作ることができる。
バーテンダーは、バーテンダーでこそ意味がある
バーテンダーのスペルは「Bartender」。
言葉の成り立ちには諸説あるが、 「bar =酒場」+「 tender=世話する人、相談役」が合わさったという説が有力。
そのため「バーテン」と略すと、そもそも本来の意味を成さない。
そして「バーテン」と略す文化があるのは実は日本だけ。
どうしてそういう言葉ができてしまったのかというと、「フーテン」が関係している。
フーテンは定職も持たずにブラブラしているような人のこと。
フーテンの代名詞といえば日本では「男はつらいよ」の寅さんかもしれない。
ただ、寅さんと聞けばイメージはそこまで悪くはないが、フーテンは決して良い意味で使われる言葉ではない。
表立っては言わないかもしれないが、バーテンダーも気分が良いものでもないからちゃんと「バーテンダー」と呼ぶことをオススメする。
初心者でもバーで「一目置かれる客」になる方法2:シェリートニックをオーダーする
以前にバーではジントニックを頼むと良いという記事を投稿した。
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そのことを彼に話したら、「ジントニックも良いけど、シェリートニックを頼むと『この人は違うな』と思う」とのこと。
私も実は「シェリートニック」という存在をこの時に初めて知った。
ウォッカトニック、ジントニックは有名だが、シェリートニック。
私もまだ飲んだことはないので味の想像はできないが、キミもぜひチャレンジしてみてほしい。
さらに上級を目指すなら、ライムを絞ってもらうと良いらしい。
初心者でもバーで「一目置かれる客」になる方法3:ヘビーラムをストレートで飲む
お酒をストレートで飲む人は上級者のイメージが強いが、中でもヘビーラムは別格らしい。
ウィスキーやバーボンのストレートも上級だが、メジャーなのでやっている人も多い印象である。
その点ヘビーラムをストレートで飲む人は、なるほどなかなか見かけないかもしれない。
そもそもラム自体を好んで飲む人を、私はあまり知らない。
代表的なヘビーラムをいくつか挙げていこうと思う。
ただ、見ればわかる通りアルコール度数はかなり高い。
くれぐれもムリは禁物である。
初心者でもバーで「一目置かれる客」になる方法4:アレキサンダーやホワイト・ルシアンを女子に飲ませない
狙っている女子や彼女とバーに行くこと自体は、当然ながらまったく問題はない。
ただ、アレキサンダーやルシアンを女子に飲ませる男子は、ハッキリ言って見透かされているらしい。
キミがこの意味がわからなければ良いが、この2つは俗に「レディーキラー」と呼ばれる。
口当たりが良くて甘いのに、アルコールはめっぽう強いというカクテルである。
昔はスクリュードライバーが有名だったが、あまりにも有名になり過ぎた。
スクリュードライバーは、オレンジジュースとウォッカを使ったカクテルである。
余談だが、「酒を飲みたいけどそう思わせない」ために、労働者が作り出したと言われている。
物騒に思えるこのカクテル名は、本当にお酒をドライバーでかき混ぜたなんて説もあるらしい。
そして女子に飲ませないほうが良いものは、もちろんスクリュードライバーでも変わらない。
バーではあくまでもスマートにお酒をたしなもう。
どんなお酒かピンとこないかもしれないので、一応それぞれのレシピを載せておこうと思う。
アレキサンダー(アレクサンダー)
By Jason Lam – originally posted to Flickr as 21 brandy alexander, CC 表示 2.0, Link
生クリームとクレーム・ド・カカオを使ったものをシェイクするので、口当たりが良い上に、甘くて飲みやすい。
1963年に公開された『酒とバラの日々』という映画があるが、アルコール依存症に陥る人妻が飲むのは、このアレクサンダーである。
男女関係なく、飲みすぎると大変なことになるので気をつけよう。
ちなみに、ジンベースのレシピと、ブランデーベースのレシピがある。
■ジンベース
<レシピ>
ジン – 1/2
生クリーム – 1/4
クレーム・ド・カカオ – 1/4
ナツメグ – 少量
■ブランデーベース
<レシピ>
ブランデー – 1/3
生クリーム – 1/3
クレーム・ド・カカオ – 1/3
ナツメグ – 少量
ホワイト・ルシアン
By Ralf Roletschek – 投稿者自身による作品, FAL, Link
ルシアンには、ホワイト・ルシアンとブラック・ルシアンという2種類がある。
ウォッカベースでコーヒー風味のカクテルであり、ホワイト・ルシアンはそれに生クリームが載せられる。
<レシピ>
ウォッカ3/4
コーヒー・リキュール1/4
生クリーム(適量)
初心者でもバーで「一目置かれる客」になる方法5:「オススメ」「おまかせ」オーダーはしない
初めてバーに行くのは、非常に勇気がいるとは思う。
しかもバーにはメニューが置いてないことも多いから、どうしたら良いのか、何を頼めば良いのかわからないかもしれない。
そこで多くの人がやってしまいがちなのが、「オススメ」「おまかせ」。
しかしバーテンダーにとって、これほど困るオーダーはないらしい。
常連や何度か来ているお客さんならともかく、酒の好みもわからない、どのくらい酒に強いのかもわからない、食前なのか食後なのかもわからない中で、無限にあるカクテルのレシピからオススメを作る。
神業というか、不可能だというのはわかってもらえるはず。
「じゃあ何頼めば良いんだよ?」
「カクテルの名前なんて、有名なのしか知らない」
と思うかもしれないが、なにもバシッとオーダーしろというわけではない。
要は「オススメ」で丸投げしなければ良いということ。
「ジンベースで」
「あっさりしてるけど、アルコールは強めで」
「甘めで飲みやすいもの」
「食事前なので、軽めのもの」
など、自分の好みや状況を伝えればOKである。
ある程度範囲が絞られれば、バーテンダーはその中からキミに合うものを作ってくれるし、感想を伝えればその精度はどんどん高まる。
なにも難しい話ではないはず。
まとめ
いかがだっただろうか?
初心者でもバーで「一目置かれる客」になる方法として
1:バーテンダーを「バーテン」とは呼ぶな
2:シェリートニックをオーダーする
3:ヘビーラムをストレートで飲む
4:アレキサンダーやホワイト・ルシアンを女子に飲ませない
5:「オススメ」「おまかせ」オーダーはしない
という5つをご紹介した。
これでキミも、すぐにバーに飛び込めるはず。
ついつい構えてしまいがちだが、一度経験すれば大丈夫。
というか、バーは知らない人が入りにくいようにわざと作っている。
だからこそ一度中に入ってしまえば、安心してお酒を楽しむことができる。
ぜひとも、バーの扉を開いてみてほしい。