キミは山崎蒸溜所で貯蔵された梅酒を知っているだろうか。
飲んだことはあるだろうか。
私自身がその存在を知ったのは2018年のことだったが、実は限定商品も含めると2002年から発売されている。
2023年はサントリーが梅酒を作り始めて60周年にあたる節目とのことで、さらなる認知拡大のためにリニューアルと限定商品が登場する。
今回は「1万五千円の高級梅酒も!山崎蒸溜所貯蔵梅酒4種をガチレビュー」と題し、12,000本限定で販売される商品を含め、山崎蒸溜所貯蔵梅酒4種を飲み比べた感想をまとめていこうと思う。
ウイスキーのための梅酒貯蔵から生まれた山崎蒸溜所貯蔵梅酒
前身から数えるとサントリーの創業自体は1899年であり、その間ワインやウイスキーなどを造って洋酒文化を広めるための活動に尽力されてきた。
梅酒の原点は1963年発売のヘルメス クレーム・ド・コーバイ。
そこから下記図のような歴史をたどっている。
2002年に発売された焙煎樽貯蔵梅酒が初代の山崎蒸留所貯蔵梅酒であり、その後は少しずつリニューアルを繰り返しながらも販売が続けられてきた。
2018年に取材した内容は記事にまとめているので、良かったら読んでみてほしい。
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ちなみに山崎蒸溜所貯蔵梅酒シリーズの誕生は、山崎蒸留所の工場長である藤井さんの『梅酒を貯蔵した樽で新たなウイスキー原酒を作ってみよう』という想いがきっかけだった。
しかしミイラ取りがミイラと言うか何というか結果的に非常に美味しい梅酒が誕生し、むしろ梅酒のために樽を使用する結果になった。
そんなきっかけから生まれた山崎蒸溜所貯蔵梅酒シリーズ。
今までに色々な種類があったが、下記3種類にリニューアルされる。
サントリー梅酒〈山崎蒸溜所貯蔵梅酒ブレンド〉
サントリー梅酒〈山崎蒸溜所貯蔵梅酒〉ウイスキーブレンド
サントリー梅酒〈山崎蒸溜所貯蔵梅酒〉リッチアンバー
そして60周年の記念として、サントリー梅酒〈山崎蒸溜所貯蔵梅酒〉EXTRA BLENDが5月16日から12,000本限定販売される。
4種類の山崎蒸溜所貯蔵梅酒を実際に飲み比べた感想
そして今回は特別にリニューアルされた3種類+限定販売のEXTRA BLENDの計4種類を飲ませていただいた。
左上から山崎蒸溜所貯蔵梅酒ブレンド、ウイスキーブレンド、左下リッチアンバー、EXTRA BLENDとなっている。
とりあえず見た目からしてEXTRA BLENDだけ色合いが違うのがわかる。
山崎蒸溜所貯蔵梅酒ブレンド
まずは山崎蒸溜所貯蔵梅酒ブレンド。
こちらは山崎蒸溜所でウイスキー古樽を使って貯蔵した梅酒をブレンドしており、隠し味にブランデーが使われている。
ブランデーのためか甘みが先に立っている印象である。
後口に樽の香りと香ばしさが感じられ、それが甘みによって膨らむ。
ウイスキーブレンド
次はウイスキーブレンド。
こちらは樽貯蔵した梅酒に、梅酒樽で後熟したグレーンウイスキーをブレンドした梅酒である。
グレーンのためか色合いに大きな変化は見られないが、飲んでみるとウイスキーを十分に感じられる。
味わいの統一感という意味で言うと山崎蒸溜所貯蔵梅酒ブレンドより少し落ちるが、ウイスキー好きならこちらのほうが好きなんじゃないだろうか。
リッチアンバー
次はリッチアンバー。
ウイスキーブレンドに更にモルトウイスキーがブレンドブレンドされている。
やはりモルトが入ったためか、他の2種類よりも琥珀色が濃いように見える。
最初2つを飲み比べた時もウイスキー感に驚いたが、モルトが加わることでさらにガツンとウイスキーがやってくる。
なんなら一瞬ウイスキーだと錯覚しそうになるが、やはり梅酒も主張してきてコク深く重厚な味わいになっている。
EXTRA BLEND
最後はEXTRA BLEND。
こちらは山崎蒸溜所で5年間樽熟成した梅酒に、梅酒樽で長期後熟したモルトウイスキーをブレンドしたもの。
並べて撮影した段階ですでに違いはわかっていたが、樽の色がしっかりと梅酒に移っている。
実際に飲んでみても正直レベルが違った。
アルコールが強めでありながらも非常にまろやかで、ブランデーや梅酒のフルーティーさが際立って調和している。
他の梅酒と飲み比べると味の奥行きや深みが全然違った。
値段の違いを知らなくても、間違いなくこれを一番に推していたと思う。
まとめ
いかがだっただろうか。
山崎蒸溜所貯蔵梅酒4種を飲み比べた感想をまとめてきた。
値段が高ければ良い、時間をかければ良い、一概にそうとは言えないが、今回は時間の力を思い知った気がする。
EXTRA BLENDを除外して3種類から選ぶなら、梅酒としての完成度やコスパから山崎蒸溜所貯蔵梅酒ブレンドをオススメしたい。
個人的にはウイスキーが好きなのでそちらに偏りそうになるが、ウイスキー感がありながらも梅酒としての魅力にあふれている。
あと個人的に思ったのはどれも良い意味で梅酒感が薄く、ウイスキー感を楽しめる。
梅酒は甘いお酒とか女子が飲むイメージかもしれないが、甘さは控えめだし樽特有の香ばしさや味の奥深さが感じられる。
キミもぜひ一度お試しあれ。