伝説の男の伝説は、今なお続いていた。
中田英寿氏が、FIFA(国際サッカー連盟)の諮問機関であるIFAB(国際サッカー評議会)の諮問委員のアジア代表として任命された。
日本人選手としては初めての選出で、2017年の1月6日からすでに活動はスタートしているらしい。
日本人が、実際に世界でも通用することを広く知らしめたパイオニアが、ワールドカップにどんな影響をもたらしてくれるのか、非常に楽しみだ。
今回は「さすが中田英寿!祝FIFAのIFAB諮問委員のアジア代表に任命」と題し、中田氏の選手時代の偉業や、FIFAやIFABがどんなことをやっているのかなどについてまとめていこうと思う。
FIFA(国際サッカー連盟)とは?
まずはそもそもFIFAがなんなのかという話だが、カッコ書きにある通り「国際サッカー連盟」であり、メインになっているのは男女のサッカーワールドカップ主催。
もちろんそれ以外にもやっていることは色々あって、最近行われたクラブワールドカップも主催している。
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スポーツ競技の団体としては世界最大で、本部はスイスのチューリッヒにある。
個人的に以外だったのは、FIFAの正式名称は「Fédération Internationale de Football Association」でフランス語だということ。
サッカーの母国はイングランドだし、サッカー王国はブラジルなので、英語かポルトガル語あたりだと思っていた。
そしてFIFAの傘下には、
・アジアサッカー連盟(AFC)
・アフリカサッカー連盟(CAF)
・欧州サッカー連盟(UEFA)
・オセアニアサッカー連盟(OFC)
・北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)
・南米サッカー連盟(CONMEBOL)
という6つの大陸連盟があり、日本も含めて各国のサッカー協会は大陸連盟を通してFIFAに加盟。
そうしなければワールドカップ予選にすら参加できないわけだ。
FIFAとFIFAランキング
そしてFIFAと言えばFIFAランキング。
FIFAの設立は1904年だが、FIFAランキングの発表がスタートしたのは1993年で、意外と歴史は浅い。
算出方法は2006年7月12日に作られたものが今現在も使われていて、男子は毎月、女子は年4回発表されるこのランキングは、サッカーの強さを示す格好の指標になる。
計算の方法は過去48ヶ月間の国際Aマッチを対象に、
勝ち点 (A)
試合の重要度 (B)
対戦国間の強さ (C)
大陸連盟間の強さ (D)
という4つの基準で算出されたポイントを、
(A) × (B) × (C) × (D) × 100
で計算して求める。
こういうとなんだが、意外とちゃんと計算してるんだな。
ちなみに日本代表のFIFAランキングは、2016年12月時点で45位であり、アジアでは3位。
アジアトップは29位のイラン。
ただ、大陸によってレベルが違うから不公平だというのはよく言われる話だが。。。
実際日本が南米や欧州所属だったりしたら、正直こんな順位ではないと思う。
日本代表のFIFAランキングが最も高かったのは、フランスワールドカップが行われた1998年の3月。
なんとFIFAランキングは9位だった。
なのにフランスワールドカップは全敗。。。
やっぱりあまりアテにはならないかもしれない。
一応2016年12月時点でのFIFAランキング1位はアルゼンチンだ。
IFAB(国際サッカー評議会)とは?
次にIFABについてだが、これはサッカーのルールを改正したり新しく決めたりなどする組織のことだ。
当然といえば当然だが設立は1882年で歴史はFIFAよりも古く、FIFAは1913年に加入したという形だ。
ニュースを見るとFIFAのほうが力が強そうだが、むしろ逆みたいだな。
そして、サッカーのルールの決定権を持つのはこのIFABのみ。
ここで決まった規則は、FIFAが開催するすべての国際試合や国内の試合に適用される。
ちなみにクラブワールドカップで初めて採用されたビデオ判定も、もちろんこのIFABで決定されたものだ。
中田英寿氏がFIFAのIFAB要職に任命された経緯
これはFIFAの新しい会長であるジャンニ・インファンティノ氏が、FIFAを改善していくための過程の中で、選手経験者の意見を積極的に取り入れていこうと言い出したことに端を発しているらしい。
FIFAといえば前会長のゼップ・ブラッター氏の汚職事件があり、今まさに汚れているからな。
現役を退いて10年近くになるとはいえ、中田氏の世界での知名度はバツグン。
残念ながら現役の日本代表選手もしのぐんじゃないだろうか。
おそらく他のアジア人選手の中でも世界的に見れば有名だし、あとは世界を旅して色々な活動をしてきたことも評価されたのではないかと。
FIFAのIFAB要職に任命されて、中田英寿氏は何をするのか?
IFABはサッカーのルールを決める機関ではあるものの、FIFAの主催する大会へも色々意見を述べてるらしい。
わかりやすいところでは、日本が初出場した1998年フランスワールドカップでの出場国枠拡大(24カ国から32カ国)もIFABが決定した。
そして2026年に向けて出場国枠をさらに拡大しようという話が出ているようで、実現すれば40カ国か48カ国になるらしい。
※これは2026年のワールドカップから、正式に48カ国に増えることが決定した。
実際中田氏が初出場した1998年も、ご存知のとおり日本は第三代表としてワールドカップに出場。
つまりは出場国枠の拡大がなければ出場できなかったということだ。
中田氏本人もそのことは実感していて、出場国枠拡大には好意的なので、拡大に向けて影響力があるんじゃないかと言われている。
なんだかんだと言われることはあるが、個人的にも枠は増えても良いんじゃないかと思う。
今回の日本代表は出場が怪しそうだし、出られないことで磨かれる力もあるとは思うが、自国が出ていないワールドカップを想像するとかなりテンションは下がる。
もちろん枠が拡大されても必ず出られるわけではないが、チャンスは多いに越したことはない。
プレイヤーとしての中田英寿
マラドーナも認めた唯一の日本人
21歳でワールドカップ出場、初のセリエA優勝、アジア年間最優秀選手賞2回など、中田氏の凄さを挙げればキリはない。
ただ個人的に特に印象に残っているのは、あのマラドーナの自伝で紹介されていること。
自伝の最後に、この本の発売時点でのすばらしいサッカープレイヤー100人を紹介する項目があるが、そこで中田氏のことをマラドーナが語っている。
しかも、「日本人が皆彼のようにプレーしたら、おしまい」というような、最大級の賛辞だ。
そしてこの自伝は、別に日本向けに書かれたものではないから、これはマラドーナの純粋な言葉ということ。
これだけで、凄さがわかるんじゃないかと。
高校時代から中田英寿は違った
ここからは、中田氏がどのくらい凄かったのかという動画を紹介していく。
『中田英寿、この時17歳』世界を目指す天才高校生の頭脳。
https://www.youtube.com/watch?v=TOObdXc-ovc
個人的にはこの動画を見た時に衝撃を受けた。
1試合でボールを持っている時間は正味2分。
これを知らない人はそこそこいると思うし、そんなことを高校時代から考えながらプレーしている人も少ないんじゃないかと。
当時から、大物感はあったな。
海外で評価され、愛された中田英寿
実際に中田氏が海外でどう見られていたのかは、この動画をチェックしてみてほしい。
ジダン、フィーゴが語る中田英寿とは?
中田英寿、パルマ移籍で歓迎ぷりがすごかった!!本田、香川の比じゃない
中田英寿はどんなプレイヤーだったのか
あとは、中田氏の現役時代の凄さを存分に堪能してほしい。
中田英寿 プレー集 -HIDETOSHI NAKATA The Legend-
https://www.youtube.com/watch?v=qZaIv5bYhFo&feature=emb_title
中田英寿 フィジカルモンスター
おまけ:前園真聖/Masakiyo Maezono・中田英寿/Hidetoshi Nakata 日清ラ王
中田氏のカッコイイ部分ばかりご紹介してきたので、最後はオトしておく(笑。
彼にとってはおそらく黒歴史かもしれないが、かつて前園真聖氏と出演したCMの数々だ。
https://www.youtube.com/watch?v=096HRIemaT0&feature=emb_title
まとめ
いかがだっただろうか?
FIFAは国際サッカー連盟、IFABは国際サッカー評議会であり、IFABはサッカーのルールだけでなく、ワールドカップの出場国枠も決めていて、そういう機関に意見を言える立場に中田氏はなった。
あまりにも短い現役生活だった気がするが、中田氏はまだまだ我々を熱狂させてくれる。
今後も目が離せない。