ビールと一口に言っても実に様々な種類がある。
どんなジャンルもそうかもしれないが、知れば知るほど奥が深いに沼にハマっていってしまう。
とはいえ大きく分けるとビールはエールとラガーの2種類に分類できる。
そしてその2種類はビジュアル面では似ているものが多いものの、味わいには大きな差がある。
今回は「【今更知識】ビールの2大スタイル「エール」と「ラガー」とは?」と題し、ビールのスタイルであるエールとラガーの違いについてまとめていこうと思う。
日本でビールと言えばラガーのピルスナーが一般的
ビールは大別すると、上面発酵のエールと下面発酵のラガーの2つに分かれる。
昨今クラフトビールの波が押し寄せてきて、ビールにも様々なスタイルが生まれてはいるが、日本でビールと言えばピルスナースタイルを指すことがほとんど。
ピルスナーは、ラガーに属するビールスタイルの1つ。ピルスナー以外のラガービールには、ヘレス(Helles)、メルツェン(Märzen)、デュンケル、ドゥンケル(Dunkel、Dunkles)、ボック(Bock)などがある。
対して今の日本においてエールで一番有名なのは、ヤッホーブルーイングが展開するよなよなエールや水曜日のネコなどじゃないかと。
日本では圧倒的にラガーが強い中にあって、ヤッホーブルーイングはエールビール専門のビールメーカーである。
しかし、実は歴史で言えばエールのほうが圧倒的に古い。
名称自体は2000年ほど前にすでに生まれており、1500年ほど前には一般的に飲まれていたとのこと。
19世紀にラガーが台頭するまでは「ビール=エール」を意味していたそうだ。
ピルスナー≠ラガー?日本におけるラガービールの定義とは?
日本のビールのほとんどはラガーに属する下面発酵のピルスナースタイルなので、他のビールも広くとらえればラガーと言えなくはない。
そうなると、「ラガービール」とは一体なんなのか?
これはあくまでも日本における分類だが、「貯蔵工程で熟成させたビール」をラガービールと定義している。
私は「加熱処理しているものがラガー」だと思っていたが、認識が違った。
ただ、加熱処理に関してはもう一ネタある。
意外と知られてない?今はほとんどの缶ビールも瓶ビールも生ビール
飲み屋で飲む生ビールと、缶ビールや瓶ビール。
現代においては基本的に中身は変わらないのをキミは知っているだろうか。
しかしこれは、比較的新しい話ではある。
現在は輸送や製造技術の向上などによって「生ビール」を缶や瓶に詰められているが、昔は雑菌の繁殖を防ぐために加熱処理が行われていた。
そのため「生ビール」は醸造所の近くでしか味わえなかったそうだ。
生ビールと缶ビール・瓶ビールの味が違うと思うのは気のせい?・・・とは言えない
では「生ビールはやっぱり缶とか瓶よりうまい!」と思うのは気のせいなのか?実はそうとも言えない。
ビールというのは非常にデリケートな飲み物。
輸送や製造技術の向上によってある程度改善はできているものの、実はかなり劣化が早い。
ビールは振動、温度変化、日光などに非常に弱く、そういった要素もビールの美味しさを落としていく。
日本の瓶ビールが茶色っぽい色になっているのは、日光による劣化を防ぐためである。
ただ、日光はともかくとしてもお店で買うまでには様々な過程があるはずなので、中身は同じ生ビールだとしても味が変わっている可能性は十分に考えられる。
なので本当に美味しい生ビールを飲むのであれば、お店に行くのが一番である。
まとめ
いかがだっただろうか。
エールとラガーの違いについて、下記のことをまとめてきた。
・日本でビールと言えばラガーのピルスナーが一般的
・ピルスナー≠ラガー?日本におけるラガービールの定義とは?
・意外と知られてない?今はほとんどの缶ビールも瓶ビールも生ビール
・生ビールと缶ビール・瓶ビールの味が違うと思うのは気のせい?・・・とは言えない
昔は日本でエールビールを飲める環境は全然整っていなかったし、まだまだ日本におけるエールビールは発展途上。
しかしキミも選択肢を楽しみながらぜひビールライフを送ってみてほしい。