キミは黒豚を食べたことがあるだろうか?
それは本当に黒豚だっただろうか?
黒豚は非常に偽物が多いことが有名で、黒豚を謳いながらも厳密にはそうでないケースは珍しくないそうだ。
ではどこで本物を食べるべきか。
やはり、黒豚で有名な鹿児島で食べるのがベストだと思う。
今回は「黒豚の館はしゃぶかつも豚汁も社長もアッツアツだった」と題し、本物の黒豚を食べた感想や、黒豚の館についてまとめていこうと思う。
正真正銘の黒豚が食べられる「黒豚の館」
私やキミだけでなく、鹿児島と言えば黒豚をイメージする人は多いはず。
しかし、どこで食べれば良いのか。
迷った場合にはとりあえず黒豚の館に行くことをオススメする。
地元ではもちろん、県外の人もここの黒豚を求めて数多く来店するそうで、行列は必至。
時間をズラすか、待つことを覚悟したほうが良いかもしれない。
お店に行く途中には足跡があり、ちゃんと新鮮な豚を使っていることがわかる。
冒頭お伝えした通り黒豚は、昔から偽物が多いことでも有名だそうだが、当然ながら黒豚の館は正真正銘の本物。
お店で出す豚も、お店を運営する会社が飼育したものだから間違いはない。
そして店内はこんな感じで、レストランとショップが一緒になっている。
食べられる料理メニュー
黒豚の館のメニューはこんな感じ。
とんかつやエビフライのほか、ハンバーグもある。
そして、ダイレクトにお肉を味わうしゃぶしゃぶも。
そういえば、テーブルにはこんな注意書きがあった。
とんかつを出すお店ならテーブルにソースが置いてあるのが一般的だが、黒豚の館ではそうしていない。
並々ならぬこだわりが感じられる。
そしてもちろん料理だけでなく、お酒を楽しむこともできる。
以前に記事でご紹介したなかむらも用意されていた。
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そんなわけで、今回もかつ丼一択。
黒豚の美味しさを味わうためには普通のトンカツとか、しゃぶしゃぶも良いかもしれないが、やはりかつ丼が食べたい。
そしてやってきたのはこちら。
メニュー名は「黒豚かつ丼」だが、定食並に汁物とおぼろ豆腐。漬け物にもろみ味噌まで付いてきた。
おぼろ豆腐も単品メニューがあるくらい、こちらの店ではウリになっている商品である。
そしてかつ丼は、フタを開ける前からテンションが上がりすぎて困る。
フタを開けたご尊顔はこちら。
美しい。
そして地味に豚汁のボリューム感がすごかった。
これだけでも素材そのものに近い黒豚を、十分に堪能できたように思う。
しかし肝心のかつ丼も、もちろん極上。
いくら卵でとじたり、割り下で煮るとしても、肝心の豚の味がしっかりしていなければそこまで美味しくはならない。
こちらのかつ丼は、かつ丼にしていても豚の脂の甘みや味わいが感じられ、分厚いのにカンタンに噛み切れる上質な料理だった。
白髪ねぎが載っているのもなかなか珍しく、濃厚なかつ丼との相性はバッチリである。
かつは大きくボリュームも満点で、しっかりと黒豚の美味しさを堪能させていただいた。
無難に食べるなら名物のしゃぶかつ定食がオススメ
そしてこちらは、この日アテンドしてくださった霧島市役所の亀石さんが頼まれた、しゃぶかつ定食。
しゃぶしゃぶ用の豚肉を何枚も重ね、衣をつけてとんかつにしたものである。
こちらにもおぼろ豆腐と豚汁が付いている。
キミが特別かつ丼に思い入れが無く、とんかつを食べたいと思うのであればこちらをオススメする。
実は「しゃぶかつ」という名称でこの商品を出したのは、こちらの黒豚の館が初めて。
しかし、特に特許や商標などを取っていなかったため、他の会社にパクられて商標を取られてしまったそうだ。
そのくらい美味しいし、素晴らしい料理だと言える。
霧島は地上のプラネタリウム
そして何とこの日は、黒豚の館を運営する有限会社霧島高原ロイヤルポークの代表取締役社長 平邦範さんに直接お話を伺うことができた。
霧島は鹿児島県の中でもちょうど中央に位置し、「鹿児島のへそ」との呼ばれるそうで。
平社長は霧島について「地上のプラネタリウム」と言っていた。
霧島は7つの地域がまとまっていて、それぞれにいいものを持っているのに、詰め込みすぎているせいでちゃんと見えていない。
それぞれに宝石のように光っていて可能性があるのに、活かされていないと感じているようで、逆に言うとそれだけ可能性に満ちているということでもあるそうだ。
しかし霧島には空港があるし、高速道路もあるし、インフラは非常に整っている。
ただ、揃いすぎていて地元の人には見えなくなっているように感じるとのこと。
何とか経済や観光事業などは回っているので危機感が薄いそうだが、平社長はその分地域のために稼ぎ、地域に還元していく旨を語っていた。
ブランドは信用、信頼。自分で作っていくものではなく、作られていくもの
黒豚のブランド作りにあたり、平社長は「ブランドは作っていくものではなく、作られていくもの」とおっしゃっていた。
「○○をやってるから」「こうしたいから」でブランドを押し付けても、それはブランドにはなりえない。
そんなものはブランドではなく、ブランドというのは知らず知らずのうちに日々の積み重ね、信用、信頼を得た結果できていくものとのこと。
ブランドの最大の約束は「期待を裏切らないこと」。
黒豚の館に来るお客さんは、やはり黒豚の魅力に期待をしてやってくるわけである。
アテにしているのに期待を裏切ると、ブランドとしては積み上がってはいかない。
お客さんが期待するものは、味、サービス、雰囲気など色々あり、人によって違う。
中には批判をして帰っていく人もいるそうだが、ほとんどが「来てよかった」と言ってくれるそうだ。
仮に100%応えるられない場合でも「次は頑張ります」などの言葉でフォローすることで、また次回へと繋がっていく。
こういった部分も重要だとおっしゃっていた。
しかしフォローについても、相手に負担をかけるべきではないとのこと。
結局商品そのものというよりも大切なのは人。
フィードバックなどを繰り返してより良くなっていくことが、ブランドを作っていくという話をされていた。
特に豚は途中で殺して味を見るわけにはいかないので、難しい部分もあるそうで。
ただ、どのくらい時間をかけたのか、手間をかけたのかは相手には関係の無いこと。
トライアンドエラーや改善が重要という言葉に重みがあった。
かごしま黒豚応援隊として、鹿児島県のご当地アイドルであるサザン☆クロスを任命
余談だが黒豚の更なる普及のため、平社長は2013年にかごしま黒豚応援隊として、鹿児島のご当地アイドルであるサザン☆クロスを任命。
失礼ながら私はまったく知らなかったが、2018年にはU.M.U AWARD~ご当地アイドルNo.1決定戦というご当地アイドルの日本一を決める大会で見事に優勝しているそうだ。
平社長は早い段階で可能性に気付いていたのかわからないが、やはり先見の明があったんだろう。
ともあれ普段は人がなかなか集まらなかったり、集まっても年配の人ばかりになりがちな地元のイベントへの集客効果はバツグン。
黒豚にどこまで興味があったのかはわからないが、とりあえず多くの人が集まるようになったことは間違いない。
きっと経済効果も大きいことだろう。
平社長は黒豚のテーマソングのようなものを以前に作っており、その歌をアレンジをして近々サザン☆クロスに歌ってもらう予定だそうだ。
これをスーパーでヘビロテしてもらい、おさかな天国のように定番になることを目指すとか。
取材時点では11月ごろとおっしゃっていたが、もう収録はされているんだろうか。
黒豚の館はショーケースみたいなもの
黒豚の館に対して平社長は、「ショーケースみたいなもの」とおっしゃっていた。
そして、黒豚のアンテナショップであり、本物の黒豚はここで食べられるという力強い言葉も。
しかし地域のことを非常に強く思っているので、あまり自分がアピールしすぎてもとおっしゃっていたものの、「種付けから口に入る肉の段階まで関わっているのはウチだけ」とのこと。
連携している企業はあるかもしれないが、1つの企業ですべてをサポートしているのは平社長の会社だけだそうだ。
それで成功しているモデルケースだからか、先ほど話したしゃぶかつはもちろん、パクられることも多いそうで。
しゃぶかつに関しては、商標を取っているところが黒豚の館に文句を言ってこないので、推して知るべし、という感じである。
ともあれ黒豚の館は例えるならガラス張り。
一気通貫で、すべてがハッキリと明快である。
まとめ
いかがだっただろうか。
黒豚の館について下記のことをまとめてきた。
・正真正銘の黒豚が食べられる「黒豚の館」
・食べられる料理メニュー
・筆者が堪能した豚料理
・無難に食べるなら名物のしゃぶかつ定食がオススメ
・霧島は地上のプラネタリウム
・ブランドは信用、信頼。自分で作っていくものではなく、作られていくもの
・かごしま黒豚応援隊として、鹿児島県のご当地アイドルであるサザン☆クロスを任命
・黒豚の館はショーケースみたいなもの
色々と貴重なお話しを聞けたが、何はともあれ黒豚は美味い。
キミが霧島に来る機会があるなら、または本当の黒豚を食べたいと思うのであれば、とりあえず黒豚の館を目指すことをオススメする。