キミは魚が好きだろうか?
私はどちらかと言えば、肉が好きだ。
しかし肉食文化というのは欧米の影響などを受けて比較的最近根付いたもので、はるか以前から日本人は魚を食べ続けてきた。
未だに魚を始めるとする海鮮物の扱いや理解は、日本がナンバーワンなんじゃないだろうか。
そんな日本だからだろうか、「魚」という言葉が入ったり、魚の名前が入ったり、魚にまつわる言葉やことわざが数多く存在する。
キミが当たり前のように使っている言葉も、成り立ちや意味を知るときっと面白いはず。
そして、ちょっとしたネタや話題にも使えることだろう。
今回は「【日本人ってどんだけ魚好きなの?】魚にまつわる言葉やことわざ20選」と題し、魚にまつわる言葉やことわざについてまとめていこうと思う。
魚にまつわる言葉やことわざ1:魚心あれば水心(うおごころあればみずごころ)
この言葉などは、非常に有名だと思う。
意味としては、「相手が好意を示せば、こちらも好意を持って対応しようと考える」こと。
相手によって対応が変わりがちになってしまうのは、仕方ない気がする。
仏頂面だったり、やる気無さそうにアプローチをかけてくれば、こちら側も反応が悪くなってしまうもの。
魚にまつわる言葉やことわざ2:海千山千(うみせんやません)
言葉を丁寧に言い直すと、海に千年 山に千年。
それだけ様々な経験をしてきているということであり、どちらかと言えば器がでかい人や、ベテランなどに使う言葉である。
魚にまつわる言葉やことわざ3:一網打尽(いちもうだじん)
これは漢字のままである。
1つの網で、一気に魚を取り尽くすこと。
転じて犯罪者の一斉検挙などによく使われる。
魚にまつわる言葉やことわざ4:雑魚(ざこ)
雑魚は、様々な種類の魚を一括りにまとめた言葉である。
身分や地位が低かったり、小物に対して使われる。
なぜかと言えば名のある魚ならその名称で呼ばれるため、それすらする必要のない、取るに足らない魚だからである。
魚にまつわる言葉やことわざ5:海老で鯛を釣る(えびでたいをつる)
そういえばはるか昔、えびたいというテレビ番組があった。
そもそもの話、タイの餌にエビが使われるのはよくあること。
だが地位や価格などを考えると、それでもエビでタイが釣れるのはお得ということで、わずかな元手で大きな利益を得ることを海老で鯛を釣ると言うようになった。
魚にまつわる言葉やことわざ6:漁夫の利(ぎょふのり)
「シギとハマグリが争っているのを利用して、漁夫が両方ともつかまえた」という故事が元になっている。
そこから転じて、誰かと誰かが争っているスキに、第三者が利益を横取りすることの例えとして使われる。
魚にまつわる言葉やことわざ7:腐っても鯛(くさってもたい)
これはもう、言葉の通り。
例え腐っていたとしても、タイはタイ。
価値があることには変わりない。
それと同じようにそもそもの質が良いものは、多少難があったとしても価値が高いことを意味する。
魚にまつわる言葉やことわざ8:死んだ魚の眼(しんださかなのめ)
死んだ魚の眼は、眼前に広がる光景をただ単に写すもの。
転じて生気を感じられず、うつろでただ開いているだけの眼を意味する。
主だってはやる気がなかったり、悟っているとか、あきらめているような状態で使われることが多い。
魚にまつわる言葉やことわざ9:鯖を読む(さばをよむ)
調べ始めて、これも確かに魚だと気付かされた。
語源には諸説あるが、有力だとされるのは「生き腐れ」と称されるくらい痛みやすいのに、数が非常に多いため早口で数えて数をごまかしていたことから、いい加減に数を数えることを「鯖を読む」と表現するようになったという説。
そこから転じて、年齢をテキトーに答えることを鯖を読むと言うようになったとかならなかったとか。
魚にまつわる言葉やことわざ10:秋刀魚が出ると按摩も引っ込む(さんまがでるとあんまもひっこむ)
按摩(あんま)というのは、平たく言えばマッサージのこと。
秋刀魚が旬の季節になると、秋刀魚が美味しくて元気になり、按摩の必要もなくなるという意味。
秋刀魚にまつわる言葉は他にも色々あり、日本人の秋刀魚への愛が伺える。
魚にまつわる言葉やことわざ11:鱈腹食べる(たらふくたべる)
これもそういえば魚だと思わされた。
タラは何でもかんでも食べる貪欲な魚なんだそうで、そういう感じで腹いっぱい食べる人に対しても使われるようになったそうである。
魚にまつわる言葉やことわざ12:鯛や平目の舞い踊り(たいやひらめのまいおどり)
一応、高級な魚が次々に釣れた時に、その喜びを表現する言葉と言われている。
ただ個人的には龍宮城だとか、クラブとかで女子を引っ掛けた時なんかによく使われるイメージがある。
魚にまつわる言葉やことわざ13:逃した魚は大きい(にがしたさかなはおおきい)
これも言葉のままである。
もしかすると、逃がした魚は大きい<ように見える>だけかもしれないが、どのみち確認する方法は無いため、妄想は膨らむばかり。
何事も即断即決。
後悔しない生き方を心掛けたいものである。
魚にまつわる言葉やことわざ14:鯔のつまり(とどのつまり)
これが魚だったというのは、今回初めて知った。
魚のボラは出世魚であり、最終的には鯔(とど)になる。
そこから転じて「結局」「つまるところ」などの意味で使われる。
魚にまつわる言葉やことわざ15:俎上の魚/まな板の鯉(そじょうのこい まないたのこい)
これはどちらも同じ意味。
俎=まな板なのでまな板の上に載せられ、運命に身を任せるしかない状況に置かれてしまったことを意味する。
あきらめることしかできない。。。
魚にまつわる言葉やことわざ16:水清ければ魚棲まず(みずきよければさかなすまず)
何とも逆説的だが、平たく言えば完璧過ぎる人は嫌われるということ。
キレイな水では魚が住めないように、何かしらの欠点や抜けているところがあるほうが人間味があり、結果的に人脈も広がっていく。
魚にまつわる言葉やことわざ17:魚と水(うおとみず)
魚と水は、切っても切れない関係。
つまりそういう関係のものや、人間関係などに対して使われる。
魚にまつわる言葉やことわざ18:海背川腹(うみせかわはら)
これは魚の焼き方のコツを一言で表したもの。
川魚のように脂肪が少ない魚は、開きにした身の内側を先に焼き、海の魚は皮の方から焼けば、うまく焼けるということわざ。
覚えておいて、損はないと思う。
そういえばゲームで海腹川背というのがあったが、これをもじった言葉だったことを初めて知った。
そしてスーパーファミコンのイメージしかなかった海腹川背が実は結構続いていて、こんなにも色っぽい女性に成長していたことにもまた、ビックリした。
完全に、余談である。
もじってはいるが、まったく関係は無い。
魚にまつわる言葉やことわざ19:鱓の歯ぎしり(ごまめのはぎしり)
鱓(ゴマメ)はカタクチイワシの幼魚を干したもの。
そこから転じてカが無いのに、やたらに怒り狂うことを意味する。
力が無いものが、いくら頑張ってもムダだという、寂しさも感じさせる言葉である。
魚にまつわる言葉やことわざ20:猫にカツオ節(ねこにかつおぶし)
これは好物を意味しているわけではなく、間違いを起こしやすい状況を意味している。
カツオ節は猫の好物なので、放っておけば食べられてしまうのはわかり切っている。
そういうことに気づかず相手にばかり利益を与えて、自分自身は損をすること。
こうならないように気をつけよう。
まとめ
いかがだっただろうか。
魚にまつわる言葉やことわざを20個ご紹介した。
1:魚心あれば水心(うおごころあればみずごころ)
2:海千山千(うみせんやません)
3:一網打尽(いちもうだじん)
4:雑魚(ざこ)
5:海老で鯛を釣る(えびでたいをつる)
6:漁夫の利(ぎょふのり)
7:腐っても鯛(くさってもたい)
8:死んだ魚の眼(しんださかなのめ)
9:鯖を読む(さばをよむ)
10:秋刀魚が出ると按摩も引っ込む(さんまがでるとあんまもひっこむ)
11:鱈腹食べる(たらふくたべる)
12:鯛や平目の舞い踊り(たいやひらめのまいおどり)
13:逃した魚は大きい(にがしたさかなはおおきい)
14:鯔のつまり(とどのつまり)
15:俎上の鯉 まな板の鯉(そじょうのこい まないたのこい)
16:水清ければ魚棲まず(みずきよければさかなすまず)
17:腐っても鯛(くさってもたい)
18:海背川腹(うみせかわはら)
19:鱓の歯ぎしり(ごまめのはぎしり)
20:猫にカツオ節(ねこにかつおぶし)
機会があれば使って見ることをオススメする。