昔に比べてメンズスキンケアも広く浸透してきた昨今、「自分も始めてみようかな」と思う人は少なくないだろう。
しかし、スキンケアアイテムにはいろんな種類があるので、初心者だと何をどんな順番で使えばよいのか、やり方が全然わからないのではないだろうか。
そこで、男性にとってのスキンケアの重要性を確認しつつ、初心者でも迷わないようにスキンケアの手順を押さえておこう。
メンズスキンケアの重要性
一昔前までスキンケアといえば女性のみが関心を持つことだったが、最近は男性の多くもスキンケアの重要性に気づきつつある。
というのも、男性の肌は、女性の肌と比べてとても乾燥しやすいからだ。
肌には水分が含まれているが、その量は男性と女性で大きく違う。
男性の肌の水分量は、女性の肌の半分ほどしかないとも言われるほどだ。
男性の方が水分が不足しがちで乾燥しやすいのに、そのくせ何のケアをしていないようでは、毎日スキンケアを欠かさない女性と比べて、肌トラブルになりやすいのも当然である。
それに、多くの男性は、毎日髭を剃っている。電気シェーバーであれカミソリであれ、肌に直接刃物を当てているわけだから、肌へのダメージはかなりのものだ。
それを毎日毎日何十年も続けるわけだから、女性よりも肌の老化が進むのもやはり当然だろう。
以上のように、男性も女性と同じように、いやむしろ、女性以上にスキンケアには力を入れるべきなのである。
メンズにとってのスキンケアの基本3ステップ
スキンケアの必要性、重要性がわかったところで、「では、何をどのようにケアすればよいのか」とスキンケア初心者の場合、悩むのも仕方ないだろう。
そこで、まずメンズにとってのスキンケアの基本を確認しておこう。とはいえ、スキンケアの基本に男性も女性もない。
基本は、洗顔、保湿、保護の3つだ。
洗顔とは文字通り顔を洗うことだが、このプロセスで肌に付着している汚れや汗、皮脂などを落とす。水洗いでもある程度の汚れは落ちるが、洗顔料を使ってしっかり洗いたい。
洗顔によって肌が清潔になったら、次に必要なのが保湿。
なぜなら、洗顔で肌に必要な水分や皮脂まで落ちてしまっているので、何もせずに放置しているとすぐに乾燥してしまうからだ。
化粧水や美容液、乳液などで肌が必要とする水分や油分を補給しよう。
洗顔、保湿と済んだら、最後に肌を外敵から保護するための手順である。
日焼け止めやBBクリームを使って、紫外線による日焼けやシミ・ソバカス、乾燥を防ぐ。
毎日のスキンケアでは、以上の3つのプロセスをすべて行ってもらいたい。
たとえば、洗顔だけで保湿も保護もしていない状態では不十分である。
肌の潤いをキープし、肌トラブルを予防するには、洗顔、保湿、保護の3つをしっかり行うようにしよう。
メンズスキンケアのやり方の手順1:洗顔
必要なスキンケアの行程を理解したところで、次に具体的なやり方を確認しよう。
まずは洗顔から。
洗顔の目的は、肌に付着している汚れや余分な角質、皮脂などを除去して肌を清潔にすることである。
この後のケアの準備段階でもあるので、「顔を洗うぐらい」と軽く考えず、正しいやり方を知り、丁寧に洗顔できるようにしよう。
洗顔では顔を洗うわけだが、何で洗うかというというと、もちろん手を使って洗うわけである。
そのため、手が汚れたままではいくらしっかり洗顔しても意味がない。
洗顔の前に、まず手をよく洗って汚れや余分な皮脂をしっかり落としておこう。
手を洗い終わったら、次にぬるま湯で軽く顔を洗う。
顔の表面に付いているホコリや皮脂を洗い流すようなイメージだ。
なお、ここでは必ずぬるま湯で洗うこと。
冷水で洗うと、肌の温度が下がって血行が悪くなり、ニキビなどができやすくなる。
また、血行不良により肌つやが悪くなることもある。
かといって、熱すぎるお湯もNGだ。
必要な皮脂まで落ちるため、肌のかさつきの原因になってしまう。お風呂よりもぬるめの32~34℃ぐらいの温度が目安だ。
ぬるま湯で軽く洗顔した後、手のひらに洗顔料を取る。
洗顔フォームなら2cmぐらいの長さが目安だ。
次に、手に取った洗顔料に水を加えてよく泡立てる。
泡立てネットを使うと、短時間で簡単にクリーミーな泡立ちになるのでオススメだ。
よく泡立てたら、その泡を顔の表面に転がすような感覚でやさしく洗う。
ゴシゴシと強くこするのはNGだ。
顔の皮膚はデリケートなので、そのぐらいの摩擦でも傷ついてしまうことがある。
また、顔を洗う時は、顔の中心から外側に向かって手を動かそう。
最後に、ぬるま湯ですすいで洗顔料をしっかり洗い流す。
洗顔料が皮膚に残ったままだと肌トラブルの原因になるので、10回から15回ぐらいかけてしっかり洗おう。
メンズスキンケアのやり方の手順2:保湿
保湿には化粧水と乳液を使うのが基本だ。
化粧水で肌に潤いを与え、乳液で肌に油膜を作って化粧水で与えた潤いをキープするというのがその仕組である。
化粧水で水分を与えても、そのままではすぐに蒸発してしまう。
必ず乳液で蓋をしよう。
化粧水と乳液の2種類を使うのが面倒という場合は、それらを一つにまとめたオールインワンのアイテムが便利だ。
化粧水の使い方は、製品によっても違いがあるが500円玉ぐらいの大きさを手に取ろう。
これより少ないと肌に十分な保湿を与えられないうえに、手の摩擦で肌がダメージを受けることになってしまう。
手に取った化粧水は、まんべんなく顔全体になじませるようにしよう。
両方の手のひらを使って顔全体を包み込むようにして、軽く押さえつけるようにすると、化粧水がしっかり肌になじむ。
化粧水をなじませたら、次に乳液だ。乳液は化粧水ほどいらない。
10円玉程度の大きさを手に取り、顔の気になるところに少しずつ付ける。
それから、顔の中心から優しく外側へと伸ばしていこう。
乾燥が気になりやすい目や口の辺りは、一度塗った後に重ね塗りしてもよい。
メンズスキンケアのやり方の手順3:保護
最後は、化粧水と乳液で潤いをキープした肌を、外からのダメージから保護するプロセスだ。
具体的には、日光に含まれる紫外線から肌を守り、日焼けやシミ・ソバカスなどを防ぐことを目指す。
そのためのアイテムが、日焼け止めや、肌の気になるところを隠すBBクリームである。
なお、日焼け止めというと、日射しの厳しい夏場だけというイメージがあるかもしれないが、季節にかかわらず使用したい。
というのも、冬場であっても紫外線は常に降り注いでいるからだ。
日焼け止めの場合、液状やクリーム状の種類があるだろう。
液状なら手のひらに直径2cmほど、クリーム状なら直径1cmぐらいを使うのが一般的である。
BBクリームの量は商品によっても違うが、直径1cmぐらいを手の甲に取るのが基本だ。
次に顔に塗る段階だが、顔一面に塗る必要はない。
額、頬、鼻、あごにちょんちょんと付けてから、顔の中心から優しく外側へと伸ばしていこう。
気になる部分は重ね塗りしてもよい。
化粧水のように両手で顔を覆って軽く押すと、肌へのなじみが良くなる。
日焼け止めなどは、一度塗っても汗をかくうちに徐々に落ちてしまうものだ。
だから、日に何度もこまめに塗り直すようにしたい。
また、外出する時はもちろんだが、ふだんの生活でも欠かさず塗るようにしよう。
気づいた時に塗り直すようにするとよい。
1日の最後には、クレンジングやリムーバーでしっかり落とすことも忘れないようにしたい。
お湯と石けんで落ちる種類もあるので、面倒ならお風呂で使えるものを選ぶとよいだろう。